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ハロウィンタウンの住人解説 ジャック・スケリントン編


ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のハロウィンタウンの住人を何回かに分けて紹介していきます。今回はハロウィンタウンの人気者、ジャック・スケリントンの解説です。





ジャックはジャック・オ・ランタンから、スケリントンはスカル、つまり骸骨から取られています。


Pumpkin



ではジャック・オ・ランタンとは何でしょうか。この伝説にはいくつかバリエーションがありますが、共通している点だけ抜き出します。


口が達者でずる賢い悪党がいて、そいつは天使や悪魔にあの世行きを命じられるが、うまく言いくるめたり取り引きをして、死を回避する。しかし、とうとう死から逃げられなくなってしまい、天国にも地獄にも行けなくなってしまった。これを見て憐れんだ悪魔は地獄の炎を与える。居場所のない悪党は悪魔にもらった火をランタンに灯し、永遠に彷徨い続けている。


ジャック・スケリントンについてはそんなことないっぽいですけどね。



ちなみにジャック・オ・ランタンは『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウと非常に似てますよ。口が達者でずる賢い悪党(ジャック・スパロウ)が、海の悪魔(デイヴィ・ジョーンズ)と取引して死を先延ばしにする。取り引きの期限が切れ、悪党は天国でも地獄でもない場所に閉じ込められてしまう(その後助けられるけど)。ということでジャック・スパロウはきっとジャック・オ・ランタンの伝説をなぞるように描かれていると私は思います。





話を戻しましょう。『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の監督であるティム・バートンは、小さい頃から友達がおらず、暗い家の中でホラー映画ばかり観て過ごし、変わり者と言われ続けて生きてきた人でした。


初期の短編『ヴィンセント』はまさに彼の幼少期の話ですし、その後の『シザーハンズ』、『バッドマン』のように孤独な男ばかりが主人公でした。つまり映画を通して彼は自画像を描いていたわけです。この流れで行けば、ジャック・オ・ランタンティム・バートンが自らを投影できるような、伝説通りの孤独なキャラクターになると思いますよね。しかし、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を境にティムバートンは自画像を描くのをやめました。彼はジャックス・ケリントンを生きがいを求め心を燃やす町の人気者として描いたのです。これはとても大きな変化ですね。


その後も『ジャイアントピーチ』『ビッグフィッシュ』『エド・ウッド』のように友達がたくさんいて、孤独ではない人々を描いています。つまり、ティム・バートンは『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を境に、過去の孤独な自分に固執することをやめたのです。これ以降は良くも悪くもシンプルな娯楽作が作られるようになった印象です。


ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』はティム・バートンの映画製作において大きなターニングポイントだったのかもしれませんね。






って着地点がめちゃズレたな!おしまい!